【2017年4月29日】大日本印刷(DNP)は、食品などの包装用の次世代フィルムとして、直線的な開封性やシール性、耐熱性に優れた「DNP直進開封シーラント IL-CUT」を開発した。
直線的な開封性はもちろん、従来と変わらないヒートシール性(熱接着性能)を保持し、製袋適性にも優れている。
耐熱性では135℃程度まで対応し、レトルト食品の高温殺菌に使用可能で、採用商品の長期保存を可能にする。
従来品は、表層のフィルムを引き伸ばすことで直線的に開封できる機能を持たせていたが、包装材では厚みがあり、シール機能を持った最内層のシーラントフィルムの影響で、まっすぐに開封しにくかった。
しかし、開封性を向上させるため、シーラントフィルムを延伸するとフィルムの融点が上がってしまい、製袋や充填後に封をする工程で高温処理が必要となり、表層のフィルムが溶けてしまうといった課題があった。
今回の「IL-CUT」は、これらの課題に、シーラントフィルムの延伸後もフィルムの融点を下げる工夫で、従来と変わらないシール性と耐熱性を確保し、直線的な開封性にも優れたものとなった。
この「IL-CUT」は、レトルト食品のほか、テトラ型などの特殊な形状のパッケージでも、手で綺麗に開封できることが特長。すでに、江崎グリコの新商品「プッチーザ」に採用されている。
今後、DNPは、「DNP直進開封シーラント IL-CUT」を食品、医薬品、日用雑貨業界などに向けて販売し、2020年度に10億円の売上を目指す。
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