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欧文印刷 「第1回UDセミナー」を開催 19 安藤代表らが講演「ユニバーサルデザインはマジョリティーも対象」


【2018年7月9日】欧文印刷は7月6日、東京都千代田区のアーツ千代田3331で「第1回UDセミナー」を開催し、60人以上が参加した。

欧文印刷 ユニバーサルデザインセミナー

同セミナーは、欧文社も取り組むユニバーサルデザインの普及を目指して企画されたもので、今回が初めての開催。
初回は自社の事業説明に加え、ゲスト講師として㈱19代表取締役の安藤将大氏を招き、「障害者差別解消法、障害者支援技術、ユニバーサルデザイン、Web アクセシビリティー」のテーマで講演を行った。

 

安藤将大氏「マジョリティーもターゲット」

19は、視覚障害当事者二人により設立されたデザイン会社で、著名企業のUDアドバイザーを務めるほか、UD コンサルティング、ワークショップの開催、各種講演、UD 製品・サービスの開発などの事業を行っている。

講演ではこの日参加者に配布された「筆談用ボード」に参加者全員が「UDのイメージ」を書き出すことで始まった。

安藤氏は「UDとは特殊な人のためのデザインではなく、誰もが便利に使えるもの」と定義。例えばストローはもともとグラスを持って飲むことができない人のために開発されたものだが、これが一般に広まり誰もが便利に液体を飲めるようになった。

また、エレベーターも脚が不自由な人が階段を登らなくて済むようになるUDだが、健常者も当然便利に使えるとする。
このようにUDはマジョリティーもターゲットにしている。

また、意識されて作られていないものでもUDは存在する。
アルコール飲料の「氷結」の缶は、表面にアルミダイヤカットと呼ばれる凹凸がある。もともとは滑りにくく潰しやすくするため、またデザインとしての意味合いでつくられているが、視覚障碍者にとっては触るだけで氷結と他の商品が区別できる。同様なものはお茶の「綾鷹」、清涼飲料の「オランジーナ」でも確認でき、視覚障碍者が飲料を選ぶ時のポイントとなっている。

残念なUDの事例では、視覚障碍者用の押しボタン式信号を紹介。ボタンを押すと「前をよく見てわたりましょう」の音声が流れるだけで、いつからいつまで渡ってよいかわからないというもの。

最後にこの話を聞いた上で、もう一度「UDのイメージ」を筆談ボードに書き出し、それぞれがUDに関するイメージの変化を確認した。
安藤氏は「UDは誰かが勝手に考えるより、当事者を巻き込むことが重要。また、綺麗な福祉ではなく、しっかりお金儲けもでき、誰でもが便利に楽しく使えるようにするもの。ユニバーサルの中には、皆さんも入っているので一緒に取り組んでほしい」と呼びかけた。

 

欧文印刷の触地図

続いて、主催者である欧文印刷の山﨑純氏と坂本泉氏が「当社点字印刷、触知図印刷技術及び製作事例の紹介」のテーマで講演した。

冒頭、昔からあらあるUDの事例として「かしわもち」を紹介。
かしわもちは、葉の裏と表どちらを表面にするかで、「粒あん」と「こしあん」を見分けられるようにしている。

欧文印刷では、羽田空港の触地図を「設置型ではなく配布型を作りたい」「健常者とコミュニケーションできるユニバーサルデザインにしたい」との目的から、UVオフセット印刷による点字を提案している。

UVオフセットよる点字は、JIS準拠で、耐久性があり、用紙にダメージがない。また、短納期で、大量配布可能、絵柄の上に点字を印刷しても視認性を失わず、パターンやサイズの調整も可能という。

山﨑氏は「蝕地図は公園やテーマパークでは、情報保証で当然用意しておくもの。これらは
スパイラルアップを図りながら製品化する」「一緒になって作ることが大事で、ニーズを持った方全員を味方につけて完成させたい」と述べた。

 


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