【2017年1月31日】ヤマトホールディングスと日本通運の運送業界大手2社が相次いで、3Dプリント関連事業への参入を発表した。
両社ともに充実した配送ネットワークと物流拠点を有しており、この資産を活用取り組みとして注目される。
ヤマトホールディングス傘下のヤマトシステム開発(YSD)は2月1日(水)から、東京都大田区の羽田クロノゲートに開設した「3Dプリントセンター」でサービスを開始する。
今回の事業は、全国に張り巡らせた輸送ネットワークを活用し、「3Dプリント」と「配送サービス」を組み合わせて提供するもので、同様のサービスでは国内初。
開始直後は、特に少量・多品種の製造が必要な「治療用装具、医学模型市場」を中心に、このサービスを提供するとしている。
3Dプリントセンターでは、3Dプリンタ用のデータ作成から造形、配送までをワンストップで提供。また3Dスキャンや3Dデータ作成のシステムがない製造業の場合は、「型」などを回収・輸送し、「3Dプリントセンター」でデータ化、製造・配送を行う。
ヤマトホールディングスでは、3Dプリント事業に関してASEANをはじめとした諸外国への展開も視野に入れ、2025年度までに売上100億円を目指す。
一方の日本通運(日通)は、1月27日、3Dプリンタを活用したデジタル製造受託サービスにおける物流分野で、カブクと業務提携基本合意書を締結した。
日通はカブクが提供する3Dプリンタなどのデジタル製造技術を活用したオンデマンド製造サービスについて、製造物および関連物品の輸送、製造物の保管などの物流サービスを提供する。
カブクは日通に対して3Dプリンタ等のデジタル製造技術を活用したマスカスタマイゼーション(個別大量生産)実現に必要な高度なノウハウを提供。高度化するユーザーの製造ニーズに応える。
日通は世界42カ国662拠点の物流ネットワークを、カブクは3Dプリントに関する高度な技術をそれぞれ提供することで、デジタルサービス製造をユーザーに提供する構えだ。
製造業では3Dプリントによる製品開発の必要性はあるものの、高機能な3Dプリンタは数千万円と高価で、ランニングコストも必要となるため、中小企業では自社での導入をためらうケースも多かった。
今回の両社のサービス発表は、この要望に応えたもので、ヤマト、日通の両社とも、企業資産である充実した配送ネットワークを活用し、比較的短納期の仕事が多い3Dプリントで、製造と配送を一体化させたサービスの提供を可能する。
経済産業省「新ものづくり研究会」の報告書では、3Dプリンタの市場は2020年に世界で約21.8兆円まで拡大すると予想されており、この市場へ参入はさまざまな業界からの参入が予想される。
経済産業省「新ものづくり研究会」報告書
http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/seisan/new_mono/report01.html
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