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凸版印刷とENEOS 古紙からバイオ燃料をつくる取組で合意 2027年以降の事業化目指す

【2021年6月14日】凸版印刷とENEOSはこのほど、エネルギーの低炭素化と循環型社会の実現に向け、古紙を原料としたバイオエタノール事業の立上げについて共同で検討することに合意した。

同事業では、通常の再生紙だけでなく、リサイクルが難しいとされる防水加工された紙やノンカーボン紙などの難再生古紙も、凸版印刷がバイオエタノールの原料として最適化し使用する。

従来のバイオエタノール製造では、全製造工程が完了した際にすべての生成物を製造窯から取り出し、新たに原料を投入していた。
今回のエタノール連続生産プロセスでは、製造工程で原料をつぎ足しながらエタノールを抽出し、連続的に製造することで製造効率を上げられる。これにより、高いコスト競争力を生み出せるとしており、成功すれば前例のない取り組みとなる。

バイオエタノールを原料とするバイオ燃料は、植物などが原料で、原料製造から燃料燃焼までのCO2排出量が少ない。
一方、サトウキビやコーンなどの可食原料を由来とするバイオエタノール製造に関しては、食糧との競合や調達が天候に左右されるといった課題がある。
このため、今回のような古紙などの非可食セルロース由来原料を使用することで、食糧との競合回避や安定的な原料確保を期待できる。

今後、テストにより採算性や環境性能の評価を実施し、2027年以降の事業化を目指す。
また、将来的には自治体からの古紙回収も検討し、バイオガソリン、バイオジェット燃料、バイオケミカルの原料として販売することを検討する。

 

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