【2019年11月29日】日本プロモーショナル・マーケティング協会(JPM)は11月28日、東京都千代田区の大手町サンケイプラザで、「JPMアワード2019贈賞式」を開催した。
同贈賞式は10月に行われた「JPM協会展」の受賞作品の出品者を表彰するもの。
冒頭、岸直彦理事長は「第49回JPM展には多数のご来場をいただいた。今回のJPM展は、枠組みを大きく変更し、世界的アワードShop! Asssociation の『OMA Awards』 ライセンスを受け、金賞以上の作品はグローバルアワードへのエントリーが可能になった。最高賞である経産大臣賞にはShop!のインディアントロフィーを授与することになった。その今年のJPM協会展には全25部門に640点以上のエントリーがあった。店頭プロモーションは、生活者の購買行動がどんなに変わろうとも、生活者に購買行動を動機づけ、マーケティング活動に決着をつける普遍的で重要な役割を担っている。今日の表彰が今後のプロモーション業界のさらなる発展に寄与することを願う」とあいさつした。
贈賞式では、経済産業大臣賞でPOPクリエイティブ・アワード最高賞を受賞した「ジョセフジョセフキッチンウェア陳列台」(出品会社:㈱システムコミュニケーションズ)をはじめ、上位入賞者を表彰した。
受賞者挨拶ではブランド・ロイヤルティ・ジャパンのマーティング部の小野ディレクターが以下のように述べた。
素晴らしい賞をいただき非常に光栄に思っている。当社は食品スーパーなどにロイヤリティープログラムというパッケージプログラムを提供している。
その中でも一番重要なのは店頭販促物と考えてきた。今回、陳列したのはイオン東海だが、そのリアル店舗で買い物をされるお客様に一番のコミュニケーションツールとして陳列棚は有効だ。
昨今はマーケティングがSNSなど1on1コミュニケーションに偏りがちだが、やはりリアル店舗で重要なのは陳列台と考え、今回は大きなものを作成した。イオン東海営業推進部のマネージャーと相談したが、イギリス生まれのキッチンブランドを東海地方のお客様にどうやって理解してもらえるかと考えたときに、お客様が理想と思うキッチンを持ってきた。
お客様とイオンの心の結びつき、「イオンに行ったら、すごいものがあった」「面白いものが見られる」というワクワク感を、この陳列棚で提供できたのではないかと思う。
それが受賞になり社員一同、喜んでいる。
審査講評では、鈴木信二審査委員長(日本アドバタイザーズ協会)が以下のように述べた。
今回のアワードでは全25部門640余りの熱意溢れる作品を審査した。受賞候補となった作品はブランド側からの一方的なメッセージというよりも、店頭にお越しになったお客様のインサイトを深く考えた作品だった。
経産大臣賞の「ジョセフジョセフキッチンウェア陳列台」は、機能的なデザインを持つ英国発のキッチンウェアを、システムキッチンを模した陳列台にディスプレイしたもの。カラフルで機能的な製品に合わせて、ラップトップは大理石、キャビネットはオレンジにし、憧れのキッチンを表現している。審査員からは思わず手に取ってみたくなる、そして欲しくなるという、制作者の狙い通りの評価を得ていた。
審査員特別賞の「クレ・ド・ポー ボーテ ホリデーディスプレイツール」(出品会社: 凸版印刷㈱)。このシリーズは同社で最も高いプレミアムなもの聞いている。この作品は、その高級感や世界観を表現したもの。不思議の国のアリス風の魔訶不思議な世界観が伝わってくる。審査員の中から、技術的にもデザイン的にも日本で最高のレベルとの声があがった。
プロモーショナル・マーケティング大賞の「幸楽苑のV字回復を生んだ『経営と広告の統合プロモーション』」(応募会社:㈱博報堂)は、赤字に陥った環境の中で、矢継ぎ早の集客プロモーションと顧客満足度を高める施策、従業員のモチベーションアップを行った。これにより、売り上げを過去最高レベルまで引き上げたという。まさに経営と広告の統合でV字回復を遂げられた。
来年の「JPM展」は、50回目の開催となる。これからのPOP広告を軸としながら、プランニング領域、生活者行動購買のためのプロモーション総合展として開催していく、ぜひ広告主の皆様は売れる商品を開発していただき、制作会社の方は売れる努力をしてほしい。これにより展示会の価値を一層高めていきたいと思う。
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