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【上海展示会レポート②】5m超の大型プリンタが多数 大型フラットベッドは自動給排紙 日本メーカーも最新製品で対抗

【2026年3月23日】中国最大級の広告・印刷・パッケージ関連展示会「SHANGHAI APPPEXPO」が3月4日から7日まで、国家会展中心(上海)で開催された。

 2026年のテーマは「Connect · Create · Change(接続・創造・変革)」で展示面積は約17万㎡。中国国内だけでなく、海外からもメーカーやバイヤーが参加し、商談や技術交流の場として活用されている。出展者数は1300社・団体以上、来場者は約15万人以上を見込む(主催者予測)。 

【上海展示会レポート①】「APPP」 カメラ搭載が標準!位置合わせは不要に プリンタとカッティングで驚きの進化

日本メーカーかく戦えり!

ミマキエンジニアリングは、自社の最新機を展示し中国市場にアピールした。
3月3日に発表された「UJ330H-160」はフラットベッドとロールの両方を搬送できるハイブリッドタイプのインクジェットプリンタ。最大出力サイズは1,610㎜で、最大出力速度が約22m²/h(2×CMYK構成時)、ヘッドの高さ調整機能があり、厚手の素材にもプリントできる。東京ビッグサイトで開催された「JAPAN SHOP 店舗総合見本市」でも展示された。価格は中国では29万7600元(520万円、参考予価) 。 

同社はフラットベッドタイプのフラッグシップ機「JFX600-2513」や中型機「JFX200-1213EX」なども展示。溶剤機では新興国向けの「JV200-160B」を出品した。これらは中国の需要に合わせたラインアップと思われる。 

また、グッズプリントが盛んな国情に合わせプリントとカットの「CJV200-160」では、 Alizarin Chinaのメディアを使いシールを出力しバイクのヘルメットに貼るといったアピールを行った。 Alizarin Chinaは福建省福州市のデジタル転写・熱転写材料メーカーで、溶剤プリント可能なPUフレックス(Heat Transfer Vinyl)などの製品を販売している。 

このほか、昇華転写では3.2mのフラッグシップ機「TS330-3200DS」やエントリー機「TS200-1600」を展示。溶剤系では「JV330-160」でポスターをイメージした出力を行った。

エプソン(愛普生中国)は中国向けのプリンタを多数展示し、最新のヘッドも公開した。
「SC-F2280」は「F2200」シリーズに属するモデルで、主にアジア・香港・中国市場向けに展開されている。今回は、中国で多く見られる「高精度自動位置決めカメラシステム」を搭載し、刺繍+DTGのハイブリッド加工(白糸刺繍後に色プリントを自動位置合わせで精密に重ねる)で注目を集めた。
また3月に発売された「SC-V4000」は、A1+(980×700㎜)サイズのフラットベッドの10色機で、アクリル板へのプリントを行った。

他の中国市場向けは以下のとおり。
「SC-B9580」は約1,600 mmサイズの水性プリンタで写真画質級の出力に優れている。昇華転写プリンタ「SC-F9580H」は1600㎜幅で3種類の6色インクを選択可能。

「SC-P20580」は水性顔料系で、1600㎜幅、最大出力速度は122㎡/hと生産性が高い。
水性プリンタでは「T3180D」は卓上サイズで(A1+、610 mm幅)と、「SC-T5485D」は914 mm(A0+)対応を展示した。
このほかエコソルベントの「SC-S8180」と「SC-S9180」(いずれも1600㎜幅)も展示していた。
最新ヘッドは「Printing Core MicroTFP」を公開し、ヘッドメーカーとしての存在感を見せた。

ローランドディー.ジー.は同社の最新プリンタを多数プロモーションした。「VersaObjectLO-300」は小型のUVフラットベッドプリンタ。最大出力サイズは656×1,450mmで、厚さ242㎜までの素材に出力できる。この日は蒸着紙へのプリントを行った。 「TrueVIS LG-640」は64インチ(約1625mm幅)対応のUV-LEDプリント&カット機で、こちらも蒸着紙にプリントしていた。

また同社が買収したダイメンスの「DA-640」も出品し、特殊なメディアによる凹凸を生かしたプリントでブースの壁を装飾していた。 このほかグッズプリント用フラットベッド機「MO-180」やサイン用の溶剤機「TrueVIS XP-640」なども展示された。

武藤工業は自社のプリンタを多数出品した。溶剤系プリンタ「XpertJet 1641SR Pro」で出力したメディアを使いブース正面でカーラッピングの実演と動画でのPRを行った UVプリンタでは、「XpartJeT1682UR」が透明メディアへ出力。「XpartJeT1462UF」はフラットベッドタイプでアクリル素材への透明インクを使った盛り上げプリントを行った。

また、同社のブースでは上海斯瑞夫印刷科技のプリンタを展示。「TechJET2513」と「TechJET V9060UFPro」はカメラセンサーをつけてプリント実演していた。同製品はカメラセンサーをプリントヘッド部分に取り付けており、プリンタ上部に大規模な装置をつけることなく自動位置合わせを実現していた。この方式は場所を取らない反面、読み取ってからプリントを始める必要があるため、出力までに時間がかかることが難点だ。 このほかハイブリッドUVプリンタ「TechJET2500VersaUV」「TechJET S3300VersaUV」も展示していた。

大判は5m超 日本では見られないスーパーマシンたち

LIYU(力宇製造)は安徽省のプリンタメーカー。メイン展示の「KC P3020Proauto」は、大型UVフラットベッドプリンタの「Platinum KC」シリーズの高生産モデル。3m×2mクラスの大型テーブルがあり、高速モードで約200〜360 m²/h(4色基準)、実用モードで100〜250 m²/h(白・クリア使用時)の出力に対応する。価格は22万ドル。この日は自動給排材システム用のロボットアームを搭載し、スチレンボードを自動でスタックするなどで注目を集めた。すでにシリーズは約100台を販売している。 

「PlatinamQ3XL」はPlatinumシリーズに属する3.2m幅ハイブリッドUVインクジェットプリンタの主力モデルで、ロールとフラットベッドのハイブリッド機構が「drupa 2024」などで注目された一台。3.2m幅のロールメディアをメインに、最大5cm厚の硬質板もプリントできる。高速モードは最大300㎡/hの生産力がある。価格は13万5,000ドルで、欧米を中心にシリーズで200台ほどの実績があるという。 
「PlatinamQ-PACK」は、段ボール用で今回は2.5m気をデモンストレーション。ヘッドはコニカミノルタ製、8万ドルで欧州や南米中東などを中心にシリーズで約100台を販売している。

飛行船数碼は両面印刷で知られる会社。「SDM3300MH」は新製品で、3.3m幅のハイブリッドUVプリンタ。両面同時プリントが可能で、価格は仕様によって異なり5万9,800〜6万5,800ドル程度になるという。 このほかソフトサイネージ用のUVプリンタ「SDI33000」も展示した。 

「FTR5200」は2025年リリースの5.3m幅の大型ダイレクト昇華転写タイプで、同社のフラッグシップ機。ソフトサイネージや、スポーツバナー、大型インテリアファブリック、カーテン、壁布などで採用されている。 

JHF(金宏峰科技集団、北京JHFテクノロジー)は、日本でも知られた中国有数の大判プリンタメーカー。1999年設立で世界200以上の国・地域に製品を展開している。 「M3300-S」は今年発売の3.2m幅のハイブリッドUVプリンタ。従来機に自動給排紙システムを付属し連続無人出力に特化した自動化機となっている。価格は35万ドルで、シリーズは3年前から販売し10台を中国で納入している。 

SPRINTER(絵廸)は大型機を出品。「Power Pro 5300」は、5.3m幅で搬送機付きのハイブリッドタイププリンタ。CMYK + 白 + バーニッシュ(クリア)対応で、ドラフトモード80〜150㎡/hでプリントできる。

億力集団(YiliJet)の「XENONE」は、大型のUVフラットベッドプリンタにロボットアームをつけて自動位置合わせと、排出、スタックまでをすべて自動化していた。筐体には「10台購入」という張り紙がしてあった。 

藍图(Blueprint)は大型機を展示。「KBK V2-5300」は溶剤系の5.3m機でCMYK + LcLm(ライトシアン/ライトマゼンタ)のインクを搭載可能、価格は仕様によるが30万〜60万元。
「UV-JBK5300」は同じく5.3mのUV機でCMYK + LC LM + 白 + バーニッシュ対応で45万元。同社は米国やドイツ、欧州で販売しており、年間600台を売り上げる。 

浙江普印(PRINT DOT)は浙江省の会社。昇華転写機の「HB2200-16H」は最大出力幅が2mで、16ヘッド搭載の高生産性・大型出力向けのロールタイプハイエンド機。リコーのGen6を搭載しており、1万7,400ドル。「ALITA-D」はロールタイプの昇華転写2m機で4万3,500ドル。同社は米国や欧州、インドほかで導入が進んでいるという。 

儒彩(SINO COLOR)も5mの大型UVロール機「HUV-5000K」を出品した。 同展示会、昨年は最大7mの大型機が展示されるなど、超大型が数多く展示されたが、今年は一部の出展者型の展示会に引き抜かれたことから、こういった展示がすこし影を潜めた印象だ。 

このほか、彩旗王(センチュリースター)が5mと3.7mダイレクトダイサブ機を展示。 

山東奥凱科技はチャンネル文字用ベンディングマシンを展示していた。 

盛大印刷は中国最大級のネット印刷で、「ChinaPrint2025」でも行ったようにブース内に屋台を置き、製品のサンプルを大量に配布していた。担当者は「当社は主に印刷業界の同業他社など特定の顧客にサービスを提供しているため、特定の顧客層を引き付けることが目標だ。 ⁠顧客は主にウェブサイトで定期的に注文をする層で、中には印刷業界のプロフェッショナルもいる」と話す。
中国の人はサンプルが大好きで、同社のトートに大量にサンプルを入れて帰る姿が見られ、 今回も最も注目されたブースの一つとなった。

APPP
https://www.apppexpo.com/

【上海展示会レポート①】「APPP」 カメラ搭載が標準!位置合わせは不要に プリンタとカッティングで驚きの進化

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