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エプソンの小型のオフィス製紙機を見てきた! 「エコプロダクツ2015」に出展 他社レポートもあり


【2015年12月14日】セイコーエプソンが世界で初めて水を使わず、使用済みの紙から新しい紙を生産できる小型のオフィス製紙機「PaperLab(ペーパーラボ)」を開発。12月10日~12日まで江東区有明の東京ビッグサイトで開催された「エコプロダクツ2015」で公開した。
同機を中心に紙やプリントに関するブースを少しだけリポートする。

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エコプロダクツは環境や省エネなどをテーマにした展示会で、普段よく目にする見本市とは違った雰囲気。会場には小中高校生など学生の姿が多く、学校の校外学習の一環に取り入れられている。

企業ブースでは自社・団体を紹介する「クイズラリー」や「映像展示」「ミニワークショップ」などの展示が多く、最新機器の展示などはほとんど見かけない。
その中で異彩を放ったのがエプソンだ。
ブースではステージ中央に話題の新製品「PaperLab」を展示し、毎時10分にはデモンストレーションも行った。
製品の詳細については当サイトで既報なのでこちらをご覧いただきたい(セイコーエプソン 小型のオフィス製紙機「PaperLab(ペーパーラボ)」を開発 水を使わず紙を再生)。
簡単に説明すると、使ったコピー用紙を入れると3分ほどで紙が再生され、新しい紙が出てくるという製品。インクを搭載しており、紙に色を付けることも可能だ。

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さてブースの方だが、デモが始まるととにかくスゴイ人だかり。通路まで人があふれるので、ロープで規制している。
スピーカーの女性が紙の投入から再生までを説明しているが、人が多すぎて、離れているとステージ後方のビジョンでしか見えないという状態だった。

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というわけでデモをやっていない時に説明員の方にいろいろ聞いてみた。

どのくらい生産できるのですか?
「1分で14枚、8時間で6720枚です」
なぜ8時間なんですか?
「オフィスに置いてもらうことを想定しているので、一応、企業の営業時間に合わせてです。この機械に人を配置していることが前提ですので、人さえつけば24時間稼働も可能です」
なるほど。人がついていないといけないのか。
さっきメンテナンスしていると言っていましたが?
「定期的なメンテナンスは必要です」
どうやって紙を分解しているのですか?
「機械的に分解して、バラバラにしています」
じゃあ逆に結合するのは、化学的に行っている?
「結合の部分は秘密です」
1枚の紙を作るコストは
「秘密です。今は言えません」
本体価格は
「それもまだ言えません」
すでに引き合いはあるのですか?
「すでにこの会場でも多くの問い合わせがあり、検討したいという企業もありました」

という具合でかなり秘密の部分が多い。
情報の公開は年明けから徐々にしていくそうで、2016年内に発売する予定。
サンプルを見せてもらったが、しっかりと紙になっている印象。あくまで見た目だが、品質的にはそのまま使って問題なさそうだった。

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エプソンはまだ発表したばかりでガードが堅いので、似た製品を4年前から販売しているデュプロのブースに行ってみた。

小型製紙装置「RECOTiO」は、水とわずかな界面活性剤を使用して紙を再生するというもの。今回、本体サイズを3分の2まで小型化し、大型のシュレッダー程度の大きさにまで収めた。

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同機は一般的なコピー用紙であれば1時間に250枚の生産力がある。名刺厚サイズの場合、105枚を生産可能だ。
担当者は「1日の処理能力は7.5kg。200人規模の会社、ちなみに当社の1日の使用量はこのくらいです」と説明する。

本体価格は約1000万円、1枚生産するコストは30~35銭。
会社のブランドイメージ向上やISOなどの取得認定時の評価でも有効なマシンという。

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さてエプソンの動向について同社にも聞いてみた。
「当社としては非常に歓迎しています。今まではオフィスで紙を作るという市場自体がなかったので、その創出という意味ではエプソンの参入はありがたいですし、2社で新市場を開拓できればうれしいと思っています」と市場創出の機会ととらえているようだ。

エプソンの参入で注目を集めている再生紙市場だが、コストの問題などまだクリアする課題はある。しかし、この紙を社内で使うのではなく、印刷会社が導入して、その紙に印刷すれば、環境負荷の低い印刷物として、新たな賞品となるのではないだろうか。そんなことを考えさせられた。

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「RECOTiO」作られた紙は和歌山国体で使われた。透かしも入っている
このほか紙に関する展示では中越パルプが「竹紙」を紹介。
鹿児島を中心に南九州で採れる竹を年間約2万トン紙にしているそうで、荒れた竹林が里山を破壊するといった問題の解消に一役買っている。

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粘着紙ではリンテックが実験室風のブースを構築し、「カイナス」や「ウインドーフィルム」「水溶紙ラベル」などを紹介。白衣の担当者たちが丁寧に子どもたちへ自社製品の特長を解説し、サンプルを配布した。

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 コニカミノルタはダイレクトデジタル捺染プリンタ「NASSENGER」シリーズを紹介した。
従来のスクリーン捺染では水が2万kl必要であったが、デジタルなら8,000klまでこれを削減できる。
特に捺染で使用されるのりを97%削減、これを洗い落とす水と無駄に使用するインクを大幅に削減できる。

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担当者は「環境に良くてお洒落な染物づくりをNASSENGERで提供できる」と商品を説明。ブースでは同機でプリントされたサンプルを展示した。


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