【2025年11月11日】インクジェット技術の産業応用に特化した展示会・セミナー「ジャパン・インクジェット・テクノロジーフェア2025(JITF2025)」が11月10日、東京・市ヶ谷のTKP市ヶ谷カンファレンスセンターで開幕した。開催は今日11日(火)まで。
主催は大野インクジェットコンサルティング。

同イベントは、インクジェット技術に関する展示会と識者・出展者などによるセミナーで構成されており、今回も両日で約1,000人が来場する。
セミナーでは専門家と出展企業が3つの会場で技術や製品を紹介し、。中には立ち見が出る講演もあった。

初日終了後の午後6時からは交流会を開催され、参加者がにぎやかに情報交換した。
主催者の大野彰得氏はあいさつで「回を重ねるごとに規模が大きくなるのは、皆さんのおかげだ。今夜は大いに交流してほしい」と呼びかけた。
一般来場は事前登録不要で、当日会場受付3,000円(税込)を支払うことで入場できる。
詳細・申し込みは以下から
https://ohno-inkjet.com/?p=94269
越前市観光局 北陸・福井マテリアルセンター準備室は、「越前和紙」による1000もつ和紙文化をPR。
和紙は正倉院の御物にもあり、1000年を超えて保存されるメディアとして知られている。
今回は、この越前和紙にインクジェットプリントで浮世絵や日本の風景などを表現し展示している。
また、この和紙文化を支える企業をめぐる「越前和紙産地視察ツアー」を企画しており。こちらの告知も行っている。
問い合わせは(eメール:brand@welcome-echizenshi.jpc)または(☎0778-23-8900)まで。
ミヤコシは、自社のインクジェットデジタル印刷機を紹介。
「MJP14LXA」はラベル用で9月に行われた「LABEL EXPO2025」で展示された。一方の「MJP 一本ADVANCED」シリーズは軟包装用。いずれもサンプルを配布している。
松井色素化学工業所はDTFを中心に、リコー「Pro D1600」などでこのプリント方式が活用できることを紹介。同社ではフィルムやインクを販売しており、ブースではプリントサンプルを展示している。また、同社ではDTFのプリントサービスも限定的に行っている。
「DTFを導入した企業では、最盛期には生産力を超える注文が来ることも多い。このためキャパを超えた分を当社がプリントすることがある」と担当者。
5個といった少量から、1000個程度をプリントしている。
デジタル印刷の団体PODiは、11月25日、江東区の有明セントラルタワーで開催する「Labelexpo Europe2025 AfterTalkラベルのデジタル新時代を探る」を紹介。同イベントは9月にスペインで行われた「ラベルエキスポヨーロッパ2025」を中心にラベルの未来を語るセミナーイベントで、同展示会後の世界のラベル業界事情などを解説する。

調査会社キーポイントインテリジェンスは、「印刷女子 Girls Who Print Jpan」を紹介。このイベントはアメリカ発祥の印刷にかかわる女子が集まるイベント。日本でも数回開催されており、次回は11月28日、京都で開催される。
このほか、同社主催のセミナーや調査資料をアピールした。
印刷女子 Girls Who Print Jpan
http://xn--ycrq3a75ks3b.style/2025-kyoto/

メムジェットは、ヘッドを展示し、導入事例なども紹介していた。
DICはサンケミカルと共同開発したテキスタイル用インクを展示している。布地などへプリントしたサンプルを陳列し、インクの特性を解説している。特に顔料インクを得意としており「リアクティブや酸性がいまだに中心だが、顔料も昨今、導入され始めている」と担当者。
日本化薬はコート紙へプライマーなしにプリントできるインクを出品。さらにスポットプライマーで発色がよくなることを出力見本で示した。主にラベルにパッケージで採用されている。
このほか、DTGでのTシャツへの出力なども展示している。
SOFHA(ドイツ)は、プリントサーバーのツール.キットを紹介している。同社は44年前からプリント用アプリケーションを制作しており、実績のある企業で、コニカミノルタとの連携もある。今回はツールの機能を、選択してキット化し、プリンタメーカーがプリンタに載せて販売できるという内容。
Sitechは「SCAP自己硬化型インク」などを紹介。同社は2013年に台北で設立されたインクジェット印刷向けのインクメーカー。インクはピエゾ用中心だったが、今回サーマル対応のインクも開発した。
担当者は「この展示会でもサンプルの提案を求められており、今後、日本でも導入が進みそう」と話す。
京セラは、最新のヘッドを展示。バー型とボックス型があり、ボックス型はYMCKがすべてあり1つでカラープリントが可能。バー型はスタガは配列で高速用、軟包装などの量の多い出力物に向いている。
ユニオンケミカーの新製品は「位牌用ハンディプリンタ」「卒塔婆用ハンディプリンタ」。従来のハンディプリンタに各宗派の位牌や卒塔婆の形式を記憶させており、内容を入力し、非出力物をなぞるだけでプリントできる。
寺院も住職の高齢化が進み、手書きでの作業が厳しくなっており、追う言った技術が求められているという。
プリンタであるため、文字だけでなく画像の取り込みも可能で、ペットの遺影や肉球のプリントなどにも対応する。
このほか、可食プリントの実例も多数演じしている。
コニカミノルタは最新のプリントヘッド「KM18000」を展示。2色ヘッドで従来の範囲にとどまらない活用ができる。ギャップ(段差)があるところでも出力可能。
トライテックは初期テスト用プリンタを紹介している。同社はインクジェットプリントで、軟包装から一般印刷、大判までさまざまな製品を製造・販売する会社。初期テストプリンタは、これらのインクジェットプリンタ開発用のもので、研究室などで使われる。
大日本印刷はUV硬化型インクジェットや水性インクジェットの事例を紹介している。
富士フイルムは自社ヘッドの「SambaG3L」「StarFireSG1024」「SkyFireSF600」の展示に加え、開発用のマテリアルプリンター「DMP-2850S」のカタログの配布を行っている。
理想科学工業はインクジェットプリントエンジンやヘッド「CF6」「CF3」シリーズなどを出品している。
efiは大判高速プリンタ「Nozomi」のサンプルなどを出品。
KiTCCはインクジェットプリントのインテグレーター。ヘッドやインク、基板の選定を行い、ユーザーにふさわしいプリンタを組み上げる。
客は大手プリンティング企業から工業などの異業種まで取引がある。
Adobeは自社アプリケーションを出品。PDFはもちろんプリント用の開発キットを解説している。中でも参考出品の「プロジェクトゴールドスミス」は加飾用のシミュレーター付きアプリケーションで、箔やニスなどの加飾データを作成し、加飾時のシミュレーションまで行える。
FotunaImatekの「水性UVインク」は、多くのメディアに対応しており、皮革やアート紙などに出力したサンプルを陳列。一般的なUVインクに比べ皮膜が薄く、素材の風合いを生かしたプリントが可能という。
https://www.imatek.com.cn
名称:ジャパン・インクジェット・テクノロジーフェア 2025(JITF2025)
日程:11月10日(月)・11日(火)
会場:TKP市ヶ谷カンファレンスセンター(東京都新宿区市谷八幡町8)
入場料:3,000円(税込み・当日現金払い)
交流会参加費:3,000円(税込み・事前登録制)
詳細・申し込みは以下から
https://ohno-inkjet.com/?p=94269
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