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TOPPANホールディングス PTP包装向け脆性フタ材の特許群を取得 脱アルミ化とモノマテリアル化を促進

【2025年12月12日】TOPPANホールディングスは、旭化成が保有するPTP包装向け脆性フタ材の特許技術12件を11月28日に取得した。
同製品は、医療医薬業界で課題となっている脱アルミ化やモノマテリアル化に向け、透明バリア技術など同グループのパッケージ技術と組み合わせて活用する。

PTP(Press Through Package)は、錠剤やカプセルをプラスチックシートとアルミ箔などで封入する包装方式で、内容物の安定性確保のためアルミの使用が主流となっている。
一方、欧州を中心に環境規制が進む中で、包装材の環境負荷低減を求める需要が高まっている。

今回取得した脆性フタ材は、フィルム製膜技術と材料設計によって押し出しやすさ(プッシュスルー性)を維持したまま成形されるもので、TOPPANが展開する透明バリアフィルム「GL BARRIER」との組み合わせにより、PP仕様による脱アルミPTP包装の実現を目指す。

フタ材をPP樹脂仕様とすることで、PP製の底材と組み合わせたモノマテリアル化が可能となる。さらに、水性フレキソ印刷など同グループが持つ環境配慮型印刷技術を適用し、溶剤使用量の削減や細線再現性の向上につなげる。

TOPPANホールディングスは、この特許群を活用して2025年度中に次世代PTP包装の開発を完了し、サンプル出荷を目指すとしている。今後も環境配慮型パッケージの供給拡大を進め、資源循環に向けた取り組みを強化していく。

同グループは、サステナブルブランド「SMARTS」を通じ、パッケージ技術とDXなどのリソースを組み合わせたソリューション提供を進めている。

TOPPANグループのサステナブルブランド「SMARTS」
https://www.toppan.com/ja/living-industry/packaging/sustainability/

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