【2026年4月10日】販促グッズの最新動向を示す「第73回インターナショナル プレミアム・インセンティブショー春2026」が4月8日に開幕し、今日10日まで、東京・池袋のサンシャインシティ文化会館で開催されている。
テーマは「革新が販促市場を飛躍させる PartⅡ」。AIやデジタル技術の進展を背景に、印刷・加工・素材の各分野から新たな販促手法が提示された。

ナッシュは自社開発の缶バッジ自動製造機「NM-4000」を初公開した。センサー制御により位置合わせすることで安定した連続生産を実現。1時間あたり約1000個の製造能力を持ち、「ラミネート」・「フィルム」双方を加工できる。バッジの大きさもマガジン交換により、最大で100㎜まで対応(特許取得済み)。
松田善浩社長は「すでに当社で8年間使用しており、缶バッジ製作の課題をほぼクリアした製品。すでに10社以上の引き合いがあり、関係性を見極めながら納入を進めたい。」と話す。
なお、同社ではマガジン自動交換の「NM-5000」の発売も予定している。
缶バッジ加工機はその需要や人手不足といった課題から注目を集めており、同社の参入でさらに市場が活性化しそうだ。
推し活ラボ(正文社印刷所)は「推し窓」「はるはが」「文字のしおり」などを展開した。
「推し窓」は、中心部分に透明ノマドがあり、その周辺をプリントすることで推しと日常の景色に重ねて楽しむ体験型グッズ。かざすだけで景色が「推し仕様」になり、撮影・共有を自然にできる。
「はるはが」は、吸着シートを使った貼って剥がせる特殊シール。「貼って、剥がす衝動」をテーマにした遊び心のある商品だ。
「文字のしおり」はレーザーカットされた推し活向けブックマーク:「おつかれさま。」「ここまで読んだ。」などの文字や、推しの名前などがカットされており、近年はプロ野球球団での採用も多いという。
同社グッズは「紙の質感・厚み・発色」を重視したものが多く、コンサート・イベント・日常使いに適した実用的な推し活アイテムを目指したものだ。
モノファクトリーはオーダーグッズ各種を展示した。
「アクリルステッカー」は切り抜いて貼れるアクリルの新商品。「缶バッジ」はホログラム背景ををさまざまに変化させたサンプルを展示した。「SNAPPS」はアクリルスタンドの新しい形で、切り離した周囲を組み立ててスタンドや背景にでき、プレートを無駄なく使える。
「DOTSMAN」はドット絵をモチーフにした商品。あえて解像度を落とし、ドットごとにレーザー加工の切れ目を入れてらしさを際立たせた。レトロ表現は懐かしさと新しさを両立。キャラクターやIPとの親和性が高く、若年層向けの販促企画での活用が想定される。
「BLICA」は、ブリキ素材を用いたアイテム。金属特有の質感と印刷表現を組み合わせることで、紙や樹脂とは異なる重厚感を演出する。
富安金属印刷は「デジタル箔缶」の量産対応を打ち出した。クリアインクで接着層を形成する独自手法により、従来は試作や小ロットにとどまりがちだった箔加飾を安定した品質で量産可能とした。意匠性の高い缶パッケージを効率的に供給できる体制を整え、飲料やギフト用途での採用拡大を見据える。
ライフエッグは「日本檜キーホルダー」や「富士檜チャーム」などを展開した。同社は「奏の森」と呼ばれる森林育成事業を行っており、同事業と連動したストーリー性を付加し、環境配慮型ノベルティとして訴求。「白雲石コースター」など異素材との組み合わせも提示した。いずれも約300個から作成可能。
レインボーオフィスサポートは得意のマグネット素材のグッズ各種を展開している。
新製品の「しおりマグネット」は、しおりのように本の間に挟み込むことやクリップのように書類を挟み込める商品。100個程度から製作可能で、オンデマンド印刷と大判インクジェットを組み合わせた柔軟な生産体制で提供するという。書籍関連や教育分野でのノベルティとしての展開が期待される。
谷口松雄堂は、大正14年創業の京都の和小物製品メーカー。今回はNFC技術を組み込んだ御朱印帳などを提案した。表紙にスマートフォンをかざすだけでコンテンツを表示できる仕組みを採用し、伝統的な和紙製品にデジタル体験を付加。観光やインバウンド、ファンマーケティング用途などでの活用を視野に入れ、アナログとデジタルの融合を体現した展示となっていた。
また、同社がSNSで紹介した折り紙動画をあつめた書籍『くらしを彩る四季の折り紙』や、内閣府「クールジャパン官民連携プラットフォーム(CJPF)」主催アワードの受賞者に贈呈された記念品「NFC-TS搭載 特製『うるし紙 御朱印帳』などお展示した。
ニヨド印刷は「mini中綴じノート」や「mini耐水リングノート」「mini一筆箋」などの紙製品を展示した。小型化による携帯性と、耐水などの機能性を組み合わせることで、実用性の高い販促ツールとして提案。日常使いを前提とした“使われるノベルティ”を志向した構成であった。
中正紙工は、ブラックライトで発光する特殊加工を紹介。糊引き部分に発光素材を組み込むことで、通常時は見えない演出を可能にし、イベント会場やテーマパークなど特定環境での付加価値を創出。体験型プロモーションとの親和性を示した。
YOJO TAPEは養生テープにフルカラープリントを施した製品群を展示した。また、ビックリマン風シールなどのシールグッズ展開も行い、建築資材としての用途にとどまらない販促ツールとしての活用を提案している。安価かつ大面積での訴求が可能な点が強みである。
田中印刷は「豆色紙」や「豆本」といった極小サイズの紙製品を展開した。カプセルトイ市場での実績を背景に、収集性の高いアイテムとして人気を獲得。漫画家とのコラボレーション事例では即完売となるなど、コンテンツ連動型グッズとしての可能性を示した。
太平紙業はもともと紙卸業で、現在は印刷も手掛けている。今回展示した「アクリル色紙」はスクリーン印刷で製造で、素材を紙に変更もできる。超小型の「豆色紙」は48×48㎜の大きさ。いずれも100枚程度から作成でき、5営業日程度での納品が可能だ。
スコラスは韓国の会社で3Dパズルを出品。パズルはスチレンボード製で、差し込み組み立てる構造により接着剤不要で立体物を再現する。食品や乗り物、建築物など多様なモチーフに対応し、ノベルティや教育用途での活用を見込む。今後、法人設立で日本市場への本格参入も視野に入れる。
三和紙工は紙皿への高精細印刷を紹介した。硬貨デザインをリアルに再現した紙皿は来場者の関心を集めた。UVオフセット印刷とコーティング技術により食品用途にも対応し、イベントや飲食シーンでの話題性を狙う。
大洞印刷のフォトアイテムOEMサービス「MoNo-LINK」は、企業のECサイトと連携し、ユーザーがWeb上で編集したデータをそのまま印刷・製本・配送まで一貫処理する仕組み。小ロット対応と高品質印刷を両立し、パーソナライズギフトやキャンペーン施策の高度化に対応する。
上西産業はのぼりに加え、DTFによるTシャツやはっぴを展示した。テキスタイル印刷の対応範囲を広げることで、イベント装飾から物販まで一貫提案できる体制をアピールした。
TWENTYは主業のTシャツプリントを紹介。同社はつくば市に本社があり、都心に比較的近い環境での生産から、少量・多品種・短納期に対応する。シルクスクリーンは、小型のオーバルプリント装置を会場に設置。DTFやDTGのプリントにも対応しており、少量から大量品までカバーする。
和歌山染工は、直近で京セラドキュメントソリューションズの「FOREARTH(フォレアス)」を導入して話題となった会社。今回は同機での制作物はないが「綿ローンハンカチ」や「三巻ハンカチ」「タオルハンカチ」などメインの製品を展示した。
担当者は「最新機の導入はもちろんだが、柔らかく仕上げるノウハウなどを生かした展開をしていきたい」と話す。
今回の展示会は、従来型ノベルティの枠を超え、体験価値やストーリー性を付加した提案が目立った。デジタル技術との融合、小ロット対応、環境配慮といった要素が各社に共通し、販促市場が「モノ配布」から「体験提供」へと移行していることを示す内容であった。
加工機では、省力化や自動化を意識した缶バッジ製造機が目玉となった。ナッシュにはすでに10社以上購入希望企業からの問い合わせがあるという。これらの動きにも今後中止が必要だ。
また、これらの技術と企画力をどう組み合わせるかが、販促の差別化を左右する鍵となりそうだ。
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