【2025年12月10日】エコスリーユーザー会は11月27日、千葉県浦安市で「第3回エコスリーユーザー会インクジェットフォーラム」を開催した。
今回はスタジオ見学、セミナー、懇親会の三つのプログラムで行われた。

スタジオ見学は昭栄美術のベイスタジオで実施された。同社は国際スポーツイベントや博覧会などMICE領域を手がける企業であり、最新鋭のサインセンターには2025年8月にAGFA製プリンタ2台が導入された。参加者はサインディスプレイ分野における技術導入の事例として、同社の制作体制や設備などを視察した。
セミナーはオリエンタルホテル東京ベイで開催され、エコスリーの最新事情やゲストによる営業に関する講演、ユーザーによる実践事例の共有などが行われた。
冒頭、同ユーザー会の西川誠一会長(ニシカワ・社長)が「今日の見学では、昭栄美術を拝見した。私は大判のインクジェットプリントには詳しくないが、気づきがあった。我々印刷業は印刷機1台に5億円くらいの投資をしており、それで1枚何銭の仕事をしている。これに比べ大判インクジェットは投資が数千万円と小さく、それでいてプリントするものは付加価値が高い。ところがすぐに真似したいと思っても我々にはノウハウがない。こういった差を感じることができた。少し違う点からビジネスを見られることは、大きなヒントになる」と述べた。

続いて、エコスリージャパンの岡本勝弘社長が自社の最新機種や導入事例を紹介。「最新機種に加えてロボットアームを使った自動化やユーザーに合わせた製品のカスタマイズも行っている。特殊な需要にも応えられるのでぜひ活用してほしい」と呼びかけた。

セミナーでは、アントキの猪木さんが「闘魂営業学勝つための行動と経営の鉄則」のテーマで講演し、地方公務員をやめてから、アントニオ猪木の物まね芸人としてさまざまな仕事をしてきたことを、猪木の教えとともに語った。

最後に「『資材販売と出力ビジネスの二刀流戦略』ものづくり商社の歩み」のテーマで、アートリンクの荒木誠社長が講演した。同社は問屋でありながら出力も行っている、卸とプリントの二刀流という珍しい会社。割合は資材7・出力3で、約500社と取引がある。
荒木社長は「商社なのに出力も行うことに最初は反発もあったが、自社が使うことで製品の使い勝手を把握でき、万が一の故障の際もお客様をバックアップできる。このことから二刀流はひじょうに良い方法と感じる」と述べた。

プログラムの締めくくりとして懇親会が開かれ、企業間およびユーザー間のネットワークづくりが進んだ。参加者からは、設備導入の事例紹介から市場動向まで一連のプログラムが事業に役立つとの声が寄せられた。
同フォーラムは、ユーザー同士の交流と実務に役立つ知識の共有を目的として開催されており、今後も継続的な開催が予定されている。

Copyright © 2025 プリント&プロモーション . ALL Rights Reserved.