【2025年12月2日】富士フイルムビジネスイノベーション(富士フイルムBI)は12月19日、プロダクションプリンタ「Revoria Press」シリーズの新機種「Revoria Press PC2120(PC2120)」を発売する。
同機は独自のAI技術を活用し、用紙設定や画質設定、画像補正などの工程を自動化することで、印刷現場の効率向上を図るモデルである。

「PC2120」は、従来機「Revoria Press PC1120」で評価されてきた技術を引き継ぎつつ、高画質と生産性をさらに強化した。用紙プロファイラーに用紙をセットするとAIが特性を解析し、種類や坪量、色に応じて最適な設定を提示する。
フィルムやアルミ蒸着紙などの特殊紙にも対応する。プリントサーバー「Revoria Flow PC31」は入稿データの特徴を読み取り、細線や文字の強調など画質の最適化を自動化。さらにAIが画像内容を判別し、人物や風景などシーンに応じた補正を施す。

色表現では、特殊トナーに新開発のグリーンを加え、ラインアップは全9種類に拡大した。
ピンクとの併用により色域が広がり、米PANTONE社の色見本帳「PANTONE FORMULA GUIDE Solid Coated」で93%のカバー率を達成。モニターのRGBに近い鮮やかな色再現を可能とし、RGB入稿データをCMYKとグリーン、ピンクの6色へ自動変換する機能も備える。

印刷中の色変動や表裏ズレを検知する「スマートモニタリングゲート」は、特殊トナー使用時でもリアルタイム補正を維持し、高い生産性と品質を両立。業界最小クラスの粒径を持つSuper EA-Ecoトナーと2400dpiの高解像度描画により、毎分120ページの高速印刷を実現する。
対応用紙は幅広く、52〜400g/m²に加えて、最小98×146mmのはがきサイズから最大330×1,300mmまでの長尺用紙に対応。静電気を帯びやすいフィルムや蒸着紙には、排出時の静電気を除去する機構を備え、後工程の負荷を軽減する。
印刷後の検査も自動化されており、印刷物と基準画像を比較する画像検査や、文字・バーコードの読み取り、数字の連続性、表裏の一致確認などを実施し、品質管理工程の効率化にも寄与する。

価格は税別6,019万2,000円(プリンタ本体・プリントサーバー)。オプションおよび消耗品は別。富士フイルムBIは今後も、印刷機器とDXソリューションの提供を通じて印刷ビジネスの拡大を支援していく。
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