ローランド ディー.ジー.　DTFプリンタの新製品TY-300を発売　高画質・生産性・コスパを併せ持つスタンダードモデル

【2024年9月29日】ローランド ディー.ジー.はこのほど、Direct To Film（DTF）プリンタの新製品TY-300を発売した。

DTF転写プリンタは、専用のフィルムへの印刷後、ホットメルトパウダーを塗布し、これを布地に重ねて熱転写することでTシャツなどのテキスタイルプリントができる。
従来の昇華転写方式では、糊残りがあるため、デザイン部分以外では切り抜く作業が必要だった。このため、複雑なデザインでは切り抜き作業が難しく、時間もかかるといった課題があった。
DTFはこれらを解決する方法として、世界中で爆発的な普及をしている。

「TY-300」は、アパレルビジネスに求められる色彩や高画質、生産性、コストパフォーマンスをあわせもつDTF転写プリンタのNewスタンダードモデルを目指したという。

新開発のプリントヘッドは、写真はもちろん、細線や小文字、細かなデザインを表現可能。また印刷設定「True Rich Color 3」では、「鮮やかさ」と「自然さ」が両立する美しくリアルなグラフィックを表現できる。白インクの濃度が異なる二つのプロファイルも用意し、布地の色に合わせて最適な印刷を行える。
また、出力速度は、白引き印刷をしながら10.9㎡/hを実現した。

新開発の「S-PG2インク」は、少ない消費量で高品質な出力が可能。プリントヘッドのインク凝固の軽減によりクリーニング時の廃液量も削減している。

メンテナンスは、使用頻度に合わせて自動的にクリーニングを実施。マニュアルクリーニングの際も、新ヘッドノズルリフレッシャーツールにより、効果的なプリントヘッド面の洗浄が行える。これまでサービスマンが実施していたプリントヘッド周りのキャップ、ワイパー、ワイパークリーナー、フラッシングスポンジの交換作業をユーザーができるようにした。

価格は2,178,000円（税込み）。
同社では発売後1年間で800台（国内・海外の合計台数）の販売を見込む。

コメント

同社グローバルセールス＆マーケティング本部 本部長 Tony Miller氏

DTFテクノロジーは、アパレルグッズ製作のプロセスにイノベーションをもたらし、登場後わずか数年で世界中のアパレルビジネスの現場に導入されるようになっています。
そして同時に、このソリューションに対するお客様の要求や期待値も急速に高まっています。優れた画質、生産性、コストパフォーマンス、すべての面で最高レベルを実現したTY-300は、スクリーン印刷、出力ビューロー、オリジナルウェアのネット販売などを行うお客様に高い付加価値と競争力をもたらすものと確信しております。
当社はこれからも、革新的なデジタルデバイスの提供を通して、人々の創造性をサポートしてまいります」と述べています。