DNP　生成AIを活用した「ノウハウ継承支援サービス」を開始　ベテラン社員らの知識や経験を体系的に整理・可視化

【2025年10月12日】大日本印刷（DNP）とDNPコアライズは、企業におけるノウハウの継承や人材不足などの課題解決を目的とした「DNPノウハウ継承支援サービス」の提供を開始した。
ベテラン社員らの知識や経験を体系的に整理・可視化し、生成AIを活用して共有・活用できる仕組みを構築するもの。

同サービスは、DNPが自社内で培ったノウハウ伝承の知見を基に設計された。熟練技術者へのインタビューやワークショップを通じて、経験をどのように言語化・体系化すれば効果的に伝承できるかを検証し、その成果を反映した。

さらに、DNP独自のデータ構造化技術により、社内に散在する属人化情報を生成AIが認識しやすい形に整理。大規模言語モデル（LLM）や検索拡張生成（RAG）を用いたチャットボットなどで、効率的なナレッジ共有を実現する。
導入後は、利用状況を分析した月次レポートの提供やFAQデータの最適化、AIのチューニングなどを継続的に実施し、運用改善を支援する。

導入事例として、同サービスの一部を日本自動車工業会（自工会）および日本自動車部品工業会（部工会）に提供。自動車産業のサイバーセキュリティ対策を目的とした「自動車産業サイバーセキュリティガイドライン」に関する問い合わせ対応を支援し、90％の回答精度を達成したという。

DNPとDNPコアライズは、同サービスを通じて幅広い業界での知的資本の活用を促進し、2026年度までに累計100件の採用を目指す。今後は自工会・部工会で得られた定量・定性データを基に機能を拡張し、知識継承の仕組みづくりを推進する方針。

DNPノウハウ継承支援サービス
https://www.dnp-coarise.co.jp/service/bpr/352.html