【2015年6月26日】IT専門調査会社の IDC Japanは、国内3Dプリンター本体および関連市場(周辺サービス/造形材料)の2013年~2014年の実績と2015年~2021年の予測を発表した。
これによると、3Dプリンター本体および関連市場を合計した2014年の国内の売上額は336億3,000万円(前年比成長率65.3%)であることが分かった。また、2014年~2021年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)を18.8%、2021年の総売上額を1,123億7,000万円と予測している。
2014年の3Dプリンター本体市場の売上額は、全体で208億円(前年比成長率80.3%)だった。市場セグメント別では、本体価格50万円未満のデスクトップ3Dプリンターが15億2,000万円(構成比7.3%)、本体価格50万円以上のプロフェッショナル3Dプリンターが192億8,000万円(同92.7%)。
周辺サービスの売上額は86億1,000万円(前年比成長率44.1%)で、三次元受託造形(3Dプリント)サービスが普及して利用者が増えたほか、プロフェッショナル3Dプリンターの稼働台数増に伴い、保守/修理サービスの売上が増加した。造形材料の売上額は42億2,000万円(同49.1%)で、稼働台数増に加え、造形材料の多様化や業務用途の拡大等により、消費量が増加している。
2014年の3Dプリンター本体の出荷台数は9,927台(前年比成長率157.1%)だった。
内訳はデスクトップ3Dプリンターが7,750台(構成比78.1%)、プロフェッショナル3Dプリンターの出荷台数が2,177台(同21.9%)となった。
ベンダー別シェアでは、デスクトップ3Dプリンターの第1位がXYZプリンティング41.3%、第2位がストラタシス19.4%、第3位がムトーエンジニアリング15.7%、第4位が3Dシステムズ14.2%だった。
プロフェッショナル3Dプリンターは第1位がストラタシス43.0%、第2位が3Dシステムズ24.9%、第3位がキーエンス8.3%、第4位がローランドディー.ジー.で5.5%となった。どちらの市場セグメントも、新規参入ベンダーの出荷台数の伸びが顕著な1年とだった。
国内3Dプリンター本体および関連市場は2014年に大きく成長。IDCでは2015年以降も成長が持続するとみている。
具体的には、3Dプリンター本体の出荷台数は2014年~2021年のCAGRを27.9%、2021年には55,545台に達すると予測。また、3Dプリンター本体売上額は同期間のCAGRを13.4%、2021年には502億8,000万円に達すると予測している。
また、関連市場については、2021年の売上額が周辺サービスは320億5,000万円、造形材料は300億4,000万円に達すると予測する。
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図1.国内3Dプリンター 市場セグメント別 出荷台数推移、2013年~2021年
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