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【開催中レポート②】「TOKYO PACK 2026」 資材・印刷会社は環境対応重視 高級感や付加価値を求めるユーザーの声も

【2026年10月15日】アジア最大級の国際総合包装展「TOKYO PACK 2026(第31回東京国際包装展)」が10月14日、東京ビッグサイトで開幕した。会期は16日までの3日間、主催は日本包装技術協会。
今回のテーマは「包みの技術で世界に優しさを」とし、東展示棟の1~3、7、8ホールを会場に、524社・団体(2,004小間)が出展している。

レポート②では、資材や印刷・包装会社のブースを訪ねる。

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資材

日本製紙は、紙を活用した包装の可能性を「カミパケ」がテーマ。同社は製紙を中核に、紙・板紙や包装関連製品などを手掛ける総合製紙メーカー。展示は「ライフ」「リサイクル」「インダストリー」の3つに分類。「ライフ」では紙の活用による新しい暮らし、「リサイクル」では持続可能性、「インダストリー」では紙パッケージの普及促進を取り上げた。環境対応の観点から、従来プラスチックが使われてきた用途への紙素材の展開を提案している。

DICは、パッケージング分野のインキや機能性材料などを通じ、包装の高機能化と環境負荷低減を提案している。
デジタル包装印刷では、DIC-Sun Chemicalのインク技術を活用したソリューションを紹介。コート紙、ラベル、フィルムなど幅広い素材への対応に加え、食品包装向けには各国の法規制に配慮したインク設計を進めている。
会場では缶やラベルなどの印刷サンプルを展示し、色再現性や高付加価値な表現を紹介した。インク技術を通じて、デジタル包装印刷の用途拡大を目指す。

印刷・包装会社

大日本印刷(DNP)は、ブースを「あたりまえをみつめる」「あたりまえをつくる」「あたりまえをつなぐ」「パッケージヒストリー」の4ゾーンで構成。「あたりまえをみつめる」では、100人のペルソナの声など、生活者のリアルなニーズを掘り下げ、製品の魅力向上につなげるソリューションを紹介している。
「あたりまえをつくる」では、おいしさと品質を長期間保つ無菌充填技術や、医薬品・医療機器向けパッケージを展示。
「あたりまえをつなぐ」では、各国の法規制や環境変化に対応する包材と、サプライチェーン全体の事業成長を支援するサービスを提案した。
また、「パッケージヒストリー」のコーナーでは、同社が手掛けてきたパッケージを紹介。包装が生活や産業の中で果たしてきた役割と、技術の変遷を伝えた。

レンゴーは、「Creating the Future through Packaging」を掲げ、包装を通じた新たな価値創出を提案した。同社は段ボールを中心に、紙器、軟包装、重包装などを手掛ける総合包装メーカー。
デジタル印刷を活用した段ボールのコーナーでは、「デジパケPrime」と「デジパケLite」を紹介した。「デジパケPrime」は中~大ロット向けで、巻き取り原紙を用いる。「デジパケLite」は小~中ロット向けで、段ボールシートに直接印刷する。メモでは、Primeの納期は6~8週間、Liteは2~3週間としていた。
版を必要としないデジタル印刷を活用し、数量や用途に応じて使い分けることで、多品種・小ロットの包装需要に対応する。

大阪シーリング印刷(OSP)は、ラベルや包装資材の新製品・開発品を展示した。OSPグループの大阪シーリング印刷は、シール・ラベルやフィルム包装資材などを製造する印刷会社。
新開発品のコーナーでは、多種多様な同社のラベル製品を展示。1枚のラベルで異なる2つのデザインを楽しめる「きせかえできる2層ラベル」は、売り場では目を引くデザインを見せ、購入後には生活空間になじむデザインに切り替えられる仕組みを提案。
「トメピタ」は、ラベルの一部を切り取って再封に使える製品。食品などを一度に使い切れない場合の利便性を高める。「チルピタ」は低温環境でも剥がれにくいラベルで、メモでは0~10℃での使用を想定した製品としていた。

四合瓶専用の紙器パッケージは、高さの異なる瓶に対応する設計とした。また、デジタル印刷を活用した少量生産や、レーザー加工で紙の一部を削り、光を当てると透かしのように見える装飾ラベルも提案。デザイン性と機能性を組み合わせ、ラベルの付加価値を高める技術を紹介した。

丸信は、食品関連の受託開発サービスとラベル・パッケージの加飾技術を紹介した。同社は食品向けの包装資材やシール・ラベル、箱などの企画・製造を手掛ける企業。

食品開発サービス「食品開発OEM.jp」では、食材や製造委託先を探す企業のニーズに応じ、食品の商品化を支援する。メモでは約700社、1,400種類の食材を扱うとしており、「知っている会社でこれを作れるか」といった問い合わせにも対応しているという。基本的に無償掲載でき、同社は登録企業からの包装資材の受注や検査、食材調達の支援などでマネタイズするという。

ラベル関連では「TAMT-9」を展示。「タントをタックに」とし、紙の質感を生かしたラベル表現を提案していた。冷蔵環境にも対応し、酒類や化粧品などのパッケージで上品な印象を演出する用途を想定する。
また、起毛感のある素材にホットスタンプを組み合わせた「ウーペケーネス」も紹介。表面の質感や光沢を生かし、商品の高級感を高める加飾技術を提案した。デザイナーが求める素材や表現の選択肢を増やし、商品の売価向上につなげる狙いだ。
担当者は「デザイナーが紙の質感までこだわった場合、それにこたえられる用紙がなかった。当社ではこれを解消する目的でこれらの粘着紙を用意した」としている。

フォーワテックジャパンは、シール・ラベルなどの印刷・加工を手掛ける新潟の企業。今回は、細かなデザインを施した複雑な形状や細部まで表現したラベルの抜き加工を紹介している。印刷デザインだけでなく、抜き加工の精度によって仕上がりの印象を高める提案で、商品パッケージや販促物の高付加価値化に資する。担当者は「ブランドオーナーは、商品の値上げが続く中で単純な値上げではなく高級感を持たせて商品そのものの価値を上げる提案を欲しがっている」と話す。

展示会雑感

今回の展示では、デジタル印刷を包装分野へ広げる動きに加え、カッティングや抜き加工、印字、集積・梱包など、印刷前後の工程を効率化する技術が目立った。

レンゴーのデジタル印刷段ボールやSCREENの軟包装・ラベル向け印刷機は、多品種・小ロットへの対応を後押しする。一方、日本製図器工業の自動位置合わせ機能を備えたカッティングプロッタや、ミヤコシの集積装置、オーシャンテクノロジーの段ボール加工機は、印刷後の工程を含めた省人化を提案している。

包装材そのものでは、OSPの着せ替えラベルや再封ラベル、RNスマートパッケージングのラベルレス包材など、機能性や利便性を高める製品が紹介された。紙素材への転換や資材削減など、環境対応も重要なテーマとなっている。

印刷会社や包装関連企業にとっては、印刷品質だけでなく、少量生産への対応力、加工工程の自動化、包装資材の機能性を組み合わせ、商品の価値や生産性を高めることが、今後の競争力につながりそうだ。

残念だったのは、印刷機がほぼ見当たらなかったこと、かつてはフレキソ印刷機やオフセット印刷機、ラベル印刷機、デジタル印刷機などがデモンストレーションを行っていたと記憶すしているが、今は姿を消してしまった。
これは近年、各社のショールーム充実や内覧会の開催などで代替されたことも大きいが、展示会場に持ってきて見せるほどの予算や準備もないというのが実態だろう。プリンティング関連業界の中でも優等生と言われてきたパッケージ業界だが、プリンティングに限っては厳しい実情が見えた。

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「TOKYO PACK 2026」
会期:2026年10月14日(水)~16日(金)
時間:午前10時~午後5時
会場:東京ビッグサイト 東展示棟1~3、7、8ホール
主催:日本包装技術協会
公式サイト:https://www.tokyo-pack.jp/event/13994

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