【2025年11月17日】日本コンベンション協会(JCMA)は13日、観光庁を訪問し「MICE立国を目指す戦略提言」を提出した。
MICEとは、企業等の会議(Meeting)、報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際会議(Convention)、展示会・見本市(Exhibition/Event)の頭文字をとった造語で、これらのビジネスイベントの総称。人が集まり、交流が見込まれるビジネスイベントを指し、開催地域に経済的に大きな効果をもたらすことが期待される。

今回の提言は武内紀子代表理事らが、観光庁の中野岳史国際観光部長に手交したもので、MICEを観光振興策の一手段ではなく、日本の国際競争力強化と地域創生を担う国家戦略として再定義するよう求めた。
提言では、MICEの経済・産業・外交面での価値を明確化し、関連産業全体の底上げにつながる八つの重点施策を提示している。
省庁横断の「MICE推進本部(仮称)」設置、専任人材の育成支援、デジタル化対応、国際誘致の強化、統計基盤の整備、サステナビリティ指標の導入、レガシー効果の最大化などを挙げた。
2016年の国際MICEによる経済波及効果は1兆590億円とされ、参加者1人当たりの平均消費額も一般観光客より大きい。政府は国際会議の開催件数でアジア首位・世界5位以内(2030年)を目標に掲げている。

JCMAはこれまでも政策提言を通じ、MICE関連施策に反映された事例を持つ。今後は政府や自治体、業界と連携し、提言内容の実装に向けた取り組みを進める方針である。
日本コンベンション協会
https://jp-cma.org/
Copyright © 2025 プリント&プロモーション . ALL Rights Reserved.