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【開催中レポート】「日経メッセ 街づくり・店づくり総合展」 デジタルプリント多数の「JAPAN SHOP」 店頭の新提案あり「リテールテックJAPAN」


【2022年3月2日】「日経メッセ 街づくり・店づくり総合展」が3月1日(日本経済新聞社主催)、江東区有明の東京ビッグサイトで開幕した。
開催は3月4日(金)まで。

同イベントは「JAPAN SHOP」や「リテールテックJAPAN」「建築・建材展」「SECURITY SHOW」「ライティング・フェア」「フランチャイズ・ショー」などの展示会群からなる見本市。

大判プリンタやカッティングプロッタなど、デジタルプリントとその後加工に関する製品も多く展示されており、毎年、新製品や技術サービスに関する情報発信の場となっている。
また、デジタルサイネージや店舗装飾・プロモーションに関する製品の展示もあった。
プリント&プロモーションではこれらの製品を中心に、各展示ブースの内容をレポートする。

 

JAPAN SHOP

ミマキエンジニアリングは、2月に発表した新型インクジェットプリンタ(IJP)3シリーズを中心展示している。

「JV330-160」は、溶剤系大判IJPの主力機。出力速度は4色搭載時の標準モードで21.0㎡/h、8色搭載時で13.2㎡/h。
出力技術「Mimaki Weaving Dot Technology(MWDT)」を搭載し、出力条件ごとにインクの着弾の順番を変更させる。この技術により、ヘッドの差や調整の微妙なズレから生じるスジやムラを抑制できる。

ブースでは化粧品のポスターをイメージした出力を21㎡/hで出力。搭載されたXYスリッターでサイドをカットするデモンストレーションが注目を集めた。

「CJV330-160」は、溶剤系IJPにカッティングプロッタの機能を搭載したプリント&カット機。従来のスタンダードモデル「300 Series」の上位機種に当たる、ミドル・ハイエンドモデル。
最大8色のインク搭載が可能で、カット機能とともにこちらも「XYスリッター」を搭載しており、後加工を省力化する。
デモでは発色の良い赤をアピールしている。

「TS300-1600」は昇華転写タイプIJP。テキスタイルへの転写プリントでの需要が高まっており、新型の発表となった。
デモは69㎡/hの速度で行いその生産性を見せている。
ブースバックのファブリックサインも同機でプリントしており、近年増加しているソフトサイネージのイメージも見せている。

担当者は「コロナ禍でも巣ごもり需要でインテリアをプリントしたいというエンドユーザーが増えている。このためテキスタイルプリントに参入したいという会社が導入している。需要は昇華転写が圧倒的に多い。捺染やダイレクトデジタルプリントで必要な、前処理工程と、洗い出しなどの後工程が不要なことから、テキスタイルの技術を持っていなかった会社でも比較的簡単に導入できる」と話す。

このほかIJPでは、大判フラットベッドIJP「JFX600-2513」も展示。52㎡/hと「JFX500」シリーズから最大330%生産性が向上した性能と安定性を紹介している。

カッティプロッタでは、これも2月に発表された「CG-AR」シリーズを出品。
「CG-60AR(カット可能範囲:幅606mm)」「CG-100AR(同:幅1,070mm)」「CG-130AR(同:幅1,370mm)」の3製品があり、このうち2機種を実演した。
同シリーズは、エントリーモデルでは初となる「IDカット機能」を搭載。プリントされたIDを読み取って自動でカットを行う。発売は4月。

ローランドディー.ジー.は、この展示会に合わせ3月1日に発表した溶剤系プリント&カットマシン「TrueVIS」シリーズからフラグシップ機「VG3」の新機種をメインに出展している。

発表されたフラグシップ機「VG3」、スタンダード機「SG3」ともに、本体設計を見直し、剛性を強化、安定性も増している。また、インクパックの出し入れを前面上部からとしており、インクの付け替えがよりしやすくなっている。
展示された「VG3-540」は出力幅が295 ~ 1,371mm、最大カッティング幅が1,346 mm。最大出力解像度は1,200 dpi、カッティング速度は10 ~ 300 mm/s。

担当者は「日本で進んでいた高品質化が北米など世界各国で進み、8色インク搭載機となった。品質基準は今後、世界的なスタンダードとなるだろう」と話す。

昨年から大幅に価格を下げて販売している、UV-LED硬化型IJPの「LEC」シリーズでは、「VersaUV LEC2-640」をデモンストレーションしている。
同機は従来の330万円から220万円まで大幅な値引きで提供している。「LEC2-330」も295万円から180万円に価格を下げての販売を行っている。
担当者は「特に1月からは力を入れて価格戦略をPRしている。コロナ禍で、ものづくりのあり方が変わり、ショップのバックヤードやオフィスでプリントしたいという要望に応えられれば嬉しい」としている。

「VersaUV LEF2-200」は卓上タイプのUV硬化型フラットベッドIJP。オリジナルグッズのプリント向けに販売されており、治具を使った立体物への出力で多くの実績がある。
CMYKに加えてクリアインクや白インクの搭載も可能で、最大で幅538×奥行360㎜、高さ100㎜のプリントに対応する・
ブースでは、「白い恋人」へのオリジナルプリントや、ゴルフボールなどのグッズプリントを展示している。

このほか、卓上型のプリント&カット機では「VersaSTUDIO BN-20A」を展示。同機は米国ユーザーからの要求で生まれたもので、オフィスや店頭での使用を念頭に置いた小型設計。価格は75万円。

日本製図器工業(NSK)は、カッティングプロッタ「KongsbergX」のデモンストレーションをメインに出展している。
同機は「Kongsberg」の機能を小型に集約した省スペースタイプ。豊富なツールとサイズラインナップ・交換式ヘッドなど、ハイエンドクラスの長所を取り入れているモデルで、サンプル作成から少量の製品生産までに対応する。
NSKでは多くの「Kongsberg」製品を販売しており、「実績のある製品で安定稼働している会社が多い。初期に導入された会社はそろそろ新機能が付いた製品に入れ替えの時期」と担当者。
ブースで使用されているリボードを使った木のオブジェも「KongsbergX」でカットしたもの。

また同社ではDurst社の大判IJP「P5」について、出力物などをユーザーであるミケランジェロの協力で展示している。
「P5」はロールとボード両方の搬送機能があるハイブリッドタイプのプリンタ。
「P5 350の場合」、最大幅3.5mのロールとボードの出力が可能なで、高速バージョンでは 最大650 sqm/hの生産性がある。
「毎月納入があるほど人気の製品で今後も導入企業は増えるだろう」と担当者。

レザックはZUND社のカッティングプロッタ「L3200-G3」をデモンストレーションしている。
同機は最大加工面積が1800×3200㎜、厚み50㎜までの加工に対応する。出力後の後工程でカットができることで、納期の短縮や内製化によるコスト削減に貢献できる。

会場ではアクリル小物のカットを実演しており、「昨年は飛沫防止用のアクリル板の制作をしたいという会社が多く導入している。補助金があり、現在はかなりコストをかけずに購入できるため、新規事業としてカッティングを行う会社が増えている」と担当者は話す。

コムネットは「月3万円で導入できるサブスクレーザー加工機」を紹介している。
製品は台湾GCC製でコムネットが仕様を指定して生産したもの。従来、初期費用が数十万円から数千万円と高額だったため導入できなかったユーザー向けのサブスクリプションタイプのソリューションとなっている。

搬入は「玄関渡し」となり、取り付けなどはユーザーが自ら行う。また、使用法などはYouTubeなどで公開しており、これを見ながら導入が可能。
従来機と同様に、訪問修理にも対応しているが、担当者が「ほとんど故障がない」というほど安定した稼働が特長だ。
昨年夏からサービス提供を開始し100台以上の契約がある。

 

リテールテック

凸版印刷は店頭で使われるデジタル接客ツールや遠隔地への販売をイメージした提案を行っている。
「AIリモート接客」は、「JPM展 経済産業大臣賞」を受賞した「三ツ矢の日リモート接客売場演出キット」で活用されたシステム。オリジナルアバターをオペレーターが遠隔で操作し、リアルタイムで売り場への来訪者を接客できるというもの。
コロナ禍で非接触のコミュニケーションが必要とされる中で開発されたもので、実際の導入も進んでいる。
今年4月からは、スーパーで実証実験が行われる。
担当者は「企業の受付業務やマンションのコンシェルジュ、リモートバスガイドなどで活用を見込む」としている。
この日のデモでは、浜松町からアバターを操作し、ブースの来場者へアピールした。

また、仮想ショッピングモール「メタパ」の事例として、岡山の「桃太郎ジーンズ」の事例を紹介。ジーンズの繊維や木の椅子の質感などまで再現し、従来の仮想空間の店舗から一歩踏み込んだ、リアルな買い物を提案している。
このほか、店舗の棚につけるデジタルサイネージなども展示している。

エプソン販売は、自社のさまざまなプリンタを出品している。
「Sure Color T7750D」は、デザインが特長的な大判水性IJP。
筐体の上面や側面をフラットにすることで、作業台として使用可能。テーブルなどと組み合わせれば、プリンタをオフィスの一部として取り入れるルームレイアウトも可能という。
最大出力解像度は2400dpi×1200dpi、用紙幅は254mm~1,118mm、用紙厚は0.07mm~0.8mmに対応する。プリンタは鮮やかな赤色を再現する6色の「UltraChrome XD3インク」を採用しており、店舗ポスターなどで力を発揮する。
価格は74万8,000円。
製品解説では「製品は上部が平らで、ピアノの高さくらい。これまでデッドスペースとなっていたプリンタ上部をワークスペースとして活用でき、置く場所も選ばない」。

また、卓上型ラベルプリンタ「TM-C3500」の事例では、サントリー食品インターナショナルやシアバターで採用された少量商品やオリジナル商品を紹介。表示ラベルを出力することの多い「TM-C3500」だが、性能に合わせたデザインをすることで、性能をカバーできるという実例を示している。
価格は21万7,800円。

ブラザー販売では、ラベルプリンタと連動したシステム「スマート食品表示」を紹介している。
このシステムは、4月に改正される食品表示法の「加工食品の原料原産地表示制度」に対応したもの。材料のレシピを入力するだけで、法律に即した表示ラベルをプリントできる。
クラウド製品のため、安価でスムーズに導入でき、運用も直感的な操作で可能という。

日経メッセ 街づくり・店づくり総合展
https://messe.nikkei.co.jp/

 


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