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世界最小のデジタルプリンタ「EP-101」が機械遺産に認定 エプソンミュージアム諏訪に所蔵 情報機器の礎となった製品

【2025年7月31日】セイコーエプソン( エプソン)はこのほど、世界最小の小型軽量デジタルプリンタ「EP-101」が、日本機械学会より2025年度「機械遺産」に選定された。

2007年に日本機械学会が創設した「機械遺産」は、機械技術の発展史上で重要な成果や、国民生活・文化・経済・社会・技術教育に貢献した機械技術関連資産を、文化的遺産として認定・保存し、次世代に伝えることを目的としている。

今回認定されたEP-101は、正式名称を「電子式卓上計算機用ミニプリンター EP-101」とし、認定番号は機械遺産第131号です。製造年は1969年(推定)で、同ミュージアムに保存されている「保存・収集された機械」(コレクション)として分類された。

「EP-101」は、当時の諏訪精工舎(現:セイコーエプソン)が開発し、傘下の信州精器が製造・販売した電子式卓上計算機の計算結果を印字するための小型プリンタ。従来のプリンターに対して約10分の1という画期的なサイズ(幅163.×奥行135×高さ102㎜)、約5分の1の重量、省電力設計による電池駆動の実現で約20分の1の消費電力、さらにシンプルな構造による高い耐久性と信頼性を兼ね備えていた。

1968年に発売されて以降、国内外で累計144万台を販売する大ヒット製品となり、その革新性と社会的インパクトによって、情報機器分野の発展に大きく貢献した。EP-101は、エプソンのプリンター事業の礎となった製品としても広く知られている。
今回の機械遺産選定は、こうした技術的・歴史的価値が高く評価された結果。

「EP-101」はまた、エプソンブランド誕生の原点でもある。エプソン(EPSON)の「EP」はElectric Printer、「SON」はその子どもたちを意味し、EP-101が生み出した価値を継承しながら、製品群が世界に広がることを願って1975年に制定された。このブランドは2025年に50周年を迎える。

今回選定されたEP-101は、長野県諏訪市にある「エプソンミュージアム諏訪」にて常設展示されている。館内ではEP-101をはじめとする歴代の技術革新製品を通して、エプソンの歩みを紹介しており、完全予約制で入館料は無料。

EP-101の詳細
https://corporate.epson/ja/about/history/milestone-products/1968-9-ep-101.html

エプソンブランド50周年特設サイト
https://corporate.epson/ja/news/2025/250612.html

機械遺産の概要
https://www.jsme.or.jp/kikaiisan/#section1

エプソンミュージアム諏訪について
https://corporate.epson/ja/about/experience-facilities/epson-museum/

 

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