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商品をカッコよくする素材って？　展示会「CMF TOKYO – SENSE」をレポート

【2017年10月28日】「CMF TOKYO – SENSE」（主催・FEELGOOD CREATION）が10月26日から東京都港区南青山のLIGHTBOX STUDIO AOYAMA で開催されている。開催は今日10月28日（土）までで、期間中1000人超を見込む。

「CMF TOKYO – SENSE」は、「青フェス CMF DESIGN EXHIBITION｣を改称したミニ展示会。CMFデザインとは「COLOR（色）」「MATERIAL（素材）」「FINISH（加工）」という3要素で構成され、主に商品や製品の見た目や手触りを決定づけるもの。
今回は「RESPONSIVE」がテーマ。

この展示会ユニークなのは、コンベンションホールなどを使用せず、青山の貸しスタジオを一棟借り切って行っている点。来場対象者がクリエイターやデザイナー、企業のデザイン担当者などで、青山という土地柄これらの関係者が多く集まる。

今回もプリント＆プロモーションでは注目の展示品をレポートする。

CMF TOKYO – SENSEレポート

驚きはART&TECHは、本物素材をインサート成形できる「SOLIDUXシート」。
布や和紙、金属、石などこれまで樹脂によるインモールド成型には不向きだった素材を、特殊な接着剤を使用し、きれいに貼り合わせている。
すでにスマートフォンの外装やインテリアなどに活用されており、さらにクリエイターと結びついて、新たな使われ方を求めての出展という。

トーヨーカラーは、フロスト調ペットボトルこの特殊素材を展示している。
この技術ではボトルなどに、霜が降ったようなフロスト表現ができる。フロストの具合もコントロール可能で、ボトルの透け具合も微妙に異なる点に注目。

このセロハンの折り紙のようなものはエムエスエーの「エバプロシード」。
「反射性」と「透過性」という矛盾する機能を同時に有する素材で、インクの重ね、ハーフミラーとカラーによるグラデーションなど、グラフィック表現の幅を広げられる。
さらに折り曲げることによって複雑な反射が起こり、独特の雰囲気を醸し出す。

トーヨーケムは、屋外広告などで使われていた粘着フィルム「ダイナカル」から派生したラメ入りの半透明フィルム「ダイナカルフロスト」を展示している。
屋外広告でも活用されていたラメの光沢や透明性を、内装方面で生かすことをイメージした展示だという。
木の木目が透けて見えるシートもあり、素材感を生かす展開も可能だ。

東レケミカル事業部の「トレミルPPS」は、世界初の3 Dプリンタ対応PPS樹脂微粒子。
樹脂でありながら非常に硬質で指ではじくと金属か磁器のような音がする。もともと、エンジン回りや水回りなどでの活用を目的に作られたものだが、質感は素焼きのようで、これを生かすデザインを求めてこの展示会に出品したという。

東レウルトラスエード事業部は、スエード調人工皮革「Ultrasuede（ウルトラスエード）」を展示。
こちらも、従来は衣料や家具、内装などを中心に使用されていたものだが、今回はプロダクト製品への展開を想定して立体形状へ貼り付けしたサンプルを製作している。デザインパターンの加工はレーザーによって行っており一点物にも対応する。
手触り感がよく、見た目の高級感もあるので、高級文具や家電製品にもマッチしそうだ。