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「JAGAT トピック技術セミナー2015」レポート③ 独自技術を披露 「コダック」コンティニアス方式ヘッド 「富士ゼロックス」金銀トナー 「FFGS」窒素パージとコーティング



い【2015年12月11日】日本印刷技術協会(JAGAT)は12月9日(水)、東京都杉並の同協会セミナールームで「JAGATトピック技術セミナー2015」を開催した。
同セミナーはその年の印刷技術や製品のトピックスを発信する場で、ここ数年はデジタル印刷関連の最新情報を中心に構成されることが多い。
レポート③もデジタル印刷機メーカー3社の講演内容を伝える。

コダック執行役員エンタープライズインクジェットシステム事業部EIS営業本部の河原一郎本部長は「Prosperの技術的アドバンテージと最新事例」のテーマで自社製品を中心に解説した。

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当社のデジタル印刷機「Prosper 」シリーズはアクティブヘッド数で300台以上の実績がある。
このヘッドは業界唯一のコンティニアス方式で、40年にわたりこの技術を研究し続けている。

「プリントヘッド」「ナノテクインク」「超高速RIP」をすべて自社開発しており、これらの新技術を凝縮しデジタル印刷機を開発した。
最新プラットフォームでは商印用の「Prosper6000C」と、出版用の「Prosper6000P」がある。

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機構ではインクごとに乾燥(硬化)装置があるインターステーション方式が特徴で、用紙が低湿度に保たれ、インクや用紙のトラブルが少なく、彩度が良好。
ただし、各色間の見当合わせが難しく、高性能IQシステムが必要となる。

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最新機ではインテリジェントプリントシステムにより、リアルタイムに紙の伸び縮みを計測。上質系で毎分300mの速度で安定した印刷が行える。

事例紹介では、中国「フェニックス印刷」で作られている雑誌とカタログの中間のような冊子「マガログ」や、中国新聞社の紙面で行われた可変印刷による「ビンゴ」の企画などを紹介した。
富士ゼロックスの田中勝博グループ長は、自社のデジタル印刷機に搭載された「ゴールド・シルバートナー」を中心に紹介した。

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デジタル印刷機で金銀トナーを搭載したのは同社のみ。EA製法応用のトナーを使用しており、トナーの粒子は高輝性顔料を取り込んだ、アルミニウムを扁平に加工したもの。扁平なトナーを均一に転写、定着することでメタリック感を演出でき、隠ぺい性も高い。
見た目はキラキラとした光沢感よりも、重厚なメタリック感を出しやすいトナー設計となっている。

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事例では京都の河北印刷でのゴールド・シルバートナーの活用に関して紹介した。
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(FFGS)アドバンストマーキング部の佐藤武彦担当部長は「富士フイルムのデジタル印刷による軟包装印刷(裏刷り、ラミ)のご提案」の演題で講演した。

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食品などをパックする軟包装分野ではかつては、10万mなどといった大ロットを印刷するのが普通だった。しかし、近年は4000m以下の小ロットが中心となっている。

FFGSではこの課題に対応するため、ミヤコシ製デジタル印刷機「MJP20W」に独自技術EUCONテクノロジーなどを投入した軟包装印刷を提案している。
同印刷機では、まず独自開発のコート剤を塗布することにより、インクのにじみを防止し、さまざまな基材に対応可能となった。

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食品分野で利用されることの多い軟包材ではUVの臭気が課題となっていたが、窒素パージを用いることで、臭いの素である残存モノマーを硬化させ防いでいる。

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佐藤氏は「デジタル化のメリットは工数削減。短納期、環境負荷軽減、省力化、作業環境改善。また熟練者を必要としないこと」と述べ、利点が多いことを強調した。

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